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送別会で締めの挨拶をする際の3つのポイント!挨拶例文・一本締めやり方まで徹底解説!

公開日:2025.3.2 / 更新日:2025.3.23

3月は退職や転勤、転職の季節であり、送別会を行う企業も多いのではないでしょうか。
送る側にとっては毎年のことですが、送られる側は仲間との別れを意味する大切な日
となります。

そんな送別会、締めの挨拶を依頼されて何を話すべきなのかと悩んでいる方も多いはずです。
挨拶の言葉選びや進め方、正しい締め方について不安ですよね。

そこで今回は、送別会での締めの挨拶をする際の3つのポイントを解説いたします。
一本締めのやり方や挨拶の例文までも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね!

送別会での中締めと最終締めの違いとは?

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締めの挨拶の他にも、送別会の途中には乾杯の挨拶や送られる側のスピーチもあります。
そして締めには種類があり、会の途中で行う中締めと会の最後に行う最終締めがあります。
どちらの締めを依頼されてもいいように、ここでは違いを解説します。

同じ締めでも送別会の中での役割は違うため、どのような意味があるのかなど理解をして挨拶を行うようにしましょう。

以下の記事にはマナーやコツ、シーン別の例文まで紹介しているため気になる方はチェックしてみてください。
中締め・締めの挨拶完全ガイド

中締め

まず中締めとは、送別会の途中で一度区切りとして行う挨拶のことです。

送別会が終わりへと近づいてきたことを示します。
そして、早めに退席したい人がその場から出やすくするための配慮
でもあります。
中締めをする人は、基本的に参加者の中で2番目に役職の高い人となっています。
万が一2番目に役職の高い人が2人いた場合は、年配者の方を選びましょう。それでもなお同年代の場合は、直属の上司などに相談してみてくださいね。


基本的な流れは以下の通りです。


・手短な挨拶

・その会の感想
・今後の抱負や決意
・締めくくり
・手締め

後ほど最終締めの挨拶は送別会の種類ごとに紹介しますが、ここでは中締めの例文を紹介します。

皆様、盛り上がっている最中ではございますが、お時間となりましたのでここで中締めさせていただきます。
本日は、お忙しい中お集まりいただきありがとうございました。
またこの送別会をご準備いただきました幹事の皆様に感謝申し上げます。
それではお集まりいただきました皆様のご健勝を祈念しまして、一本締めで締めさせていただきたいと思います。
お手を拝借…(一本締め)
会の区切りを明確に示し、感謝の気持ちをしっかり伝えることが大切です。

最終締め

最終締めとは、送別会の最後に行われる会を締めくくる挨拶のことです。

最後ということもあってとても重要な役割であり、その場にいる全員の一体感を高めてくれます。
中締めと同様に、感謝を伝える場でもありますが、長すぎず1~2分程度で話すと良いでしょう。

この最終締めは、基本的に司会進行役や幹事が行います。 最終締めの流れは以下の通りです。

・閉会宣言
・その会の司会への進行協力の感謝
・参加者へのお礼などの締めくくり
・二次会への案内 余興があった際にはその感想を述べたり、送別会を振り返りも流れの中に組み込むこともできます。

ただこれらの場合、当日その場で感想を考えることになるため、アドリブが難しいと思う人は付け加えなくても良いでしょう。

送別会での手締めのやり方を解説!

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締めの挨拶と共に行う定番の手締め。

手締めが綺麗に決まると、その場の全員が気持ちよく会を締めることができますよね。
会自体もその場にいる全員で作り上げるものなので、手締めはその1つとしても分かりやすいでしょう。
また、会が無事に終わったことを祝うもの
でもあります。

そこでここでは、一本締めと三本締めのやり方について解説します。
手締めは共通するものではないため、その場にいる全員が同じやり方とは限りません。
締めを行う前にどのように手拍子を行うか、参加者に段取りを周知しておきましょう。
特に一本締めを一丁締めと勘違いしてしまう人も多いため注意が必要です。

ちなみに手締めは手打ちとも言われ、「手打ちによって締める」が語源となっています。
日本特有の風習であり、その行事を仕切った人が行事自体が無事に終了したことで参加者に感謝をするために行います。

一本締めのやり方

まず一本締めは「パパパン、パパパン、パパパン、パン」と手を叩くことを言います。
流れとしては「お手を拝借」→「いよーぉ」 パパパン、パパパン、パパパン、パン→「ありがとうございました」となります。

また、一本締めは「パパパン」という手拍子を3回繰り返すことで合計9回と、最後の「パン」で合わせて10回の手拍子をします。
この10回の手拍子には意味があり、9を漢字で書くと「九」、最後に「パン」の一を付け加えることで「丸」となります。

つまり、その会が問題なく「丸」くおさまったことへの感謝を意味します。

ちなみに関東では、「パン」と1回だけ手を叩くことを一本締めとも呼ぶことがありますが、これは正確には「一丁締め」です。後ほど一丁締めについても解説します。

三本締めのやり方

三本締めは、一本締めと同様に「パパパン、パパパン、パパパン、パン」のリズムでこれを3回行うものを言います。
流れとしては「お手を拝借」→「いよーぉ」パパパン、パパパン、パパパン、パン→「いよー」パパパン、パパパン、パパパン、パン→「もう一丁」パパパン、パパパン、パパパン、パン→「ありがとうございました」となります。

三本締めが簡略化されたものが一本締めですね。 ちなみに、この掛け声の「いよーぉ」は「祝おう」が変化したものです。

送別会ではどの手締めが最適?

では送別会ではどの手締めが最適なのでしょうか。

最終締めの挨拶を依頼されても、どの手締めがベストなのか迷ってしまいますよね。
ここでは上記で紹介した「一本締め」と「三本締め」、さらに「一丁締め」の違いについて解説します。

主役を気持ちよく送り出す重要なポイントにもなるため、間違った手締めを行って失礼にならないようにしましょう。

一本締めと三本締めの違い

まず、その会がどのような集まりかどうかでどちらを行うかが決まります。

最もフォーマルな場で行われるのが三本締めであり、一本締めの方がカジュアルだと言えます。
そのため、迷った時は三本締めを行えば間違いないでしょう。

なぜこの三本締めの方がフォーマルかというと、3回行う同様のリズムにはそれぞれ意味があるからです。1回目はその会の主催者への感謝の気持ち、2回目は来賓に向けての感謝の気持ち、3回目は会そのものに対する感謝の気持ちを意味しています。

一丁締めは本来フォーマルな宴会には使わない

一丁締めも手締めの1つであり、一本締めをさらに簡略化したものです。
関東一本締めとも呼ばれます。大きなイベントや送別会では行われず、日常的な飲み会の場などラフな場で使われます。
個室やうるさくできない飲み会の場では特に最適で、それぞれの手締めを理解してTPOに合わせたもので行うことが大切です。

流れとしては「お手を拝借」→「いよーぉ」→全員で手を一度だけ叩く→「ありがとうございました」といった形です。

一本締めと混同してしまうことも多いですが、全く別物なため間違えてしまわないよう注意してください。
他にも大阪締めや博多一本締めがあり、その地域色がよく出た手締めです。
また、会社の社風によっても打ち方が違う場合があるため、事前に上司に聞いてみると失敗しないでしょう。

送別会での手締めのマナーとは?

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会を締めくくるのに重要な手締めですが、実はマナーがあり誰が仕切っても良いというわけではありません。
特にフォーマルな場で失礼があってはいけません。

最近ではリモートワークも増え、会社全体で集まる場も減りました。
ただ社会人として手締めのマナーや、上記で解説したやり方は知っておくべきでしょう。

ここでは、送別会の手締めのマナーを2つ紹介します。

手締めは取り仕切る側が行う

会の中でも重要な締めくくりとなる手締めを誰が行うかは悩みますよね。
ただマナーとして、手締めはその会の責任者や幹事が行うもの
と決まっています。
主催者が参加者に感謝の気持ちを伝えるという意味からも、誰が行うかは納得ですよね。

来賓にお願いするのは間違いであり、万が一頼まれた場合は断るようにしましょう。

手締めの最後には必ずお礼の言葉を伝える

どの手締めの際でも、最後に必ず「ありがとうございました」とお礼の気持ちを伝えるようにしましょう。
さらに場が引き締まることでしょう。

会場にいる人たちに感謝を示す意味でも、一本締めを行う代表者は無言で終わらず最後の感謝の言葉までを行うようにしてください。
また一本締め、三本締めはどちらもこの「ありがとうございました」の後に全員で拍手をします。
間違っても一丁締めの後に拍手をしないように注意しましょう。

送別会で締めの挨拶をする際の3つのポイントとは?

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送別会で締めの挨拶をする際に気を付ける3つのポイントを紹介します。
特に「終わり良ければ総て良し」という言葉もあるように、最終締めは送別会の終了を告げる大切な役割
です。
気持ちよく終わるためにもこれらのポイントを抑えておきましょう!
事前に準備、知っておくことで落ち着いて挨拶をすることもできるはずです。

①大きな声で分かりやすく話す

最も基礎的なことではありますが、大きな声で分かりやすく話すようにしましょう。
緊張すると、どうしても声が小さくなってしまったり早口になってしまいがちです。
その場にいる全員に何を話しているか伝わらないと意味がありません。

まずは挨拶を始める前に一度大きく深呼吸して、落ち着いてから始めると良いでしょう。
ハキハキと元気よく話すことで、聞いている人も気持ちがよく、自分自身の好印象にも繋がります。

大きな声を出すポイントとしては、口を大きく動かしハッキリと発音することです。
そうすることで自然と大きな声が出て、活舌も良くなり聞き取りやすくなります。
他にもすぐできることといえば、背筋を伸ばして姿勢よく立つことやあくびをイメージして話すなどがあります。

マイクがある会場の場合は問題ありませんが、地声での挨拶の時はこれらを意識すると良いでしょう。

②伝えたいことをなるべく簡潔にまとめて話す

次に気を付けるべきポイントは、伝えたいことをなるべく簡潔にまとめて話すということです。
話したいことがたくさんあってもダラダラと長くなってしまうのは良くありません。
「いつ終わるのかな」と思われてしまうと、せっかく楽しい場が最後の最後で白けてしまいます。
良い雰囲気を壊さないよう、伝えたいことを先にまとめておくと良いでしょう。

また変に笑いをとろうとして、その場で思いついたことをぱっと言ってしまうと失敗しがちです。
緊張しがちな人は特に事前に考えておいた内容を話せるようにし、感謝の心を忘れずに話すことが大切でしょう。

③宴会の後に二次会がある場合は案内も忘れずに行う

送別会の後に二次会がある場合は、その案内も忘れずに行いましょう。
前々から二次会について案内をしていた場合は知っている人も多いかもしれませんが、中には知らなかった人や参加を迷っている人もいるかもしれません。
「参加できる方はぜひ」などと誘導すると、迷っている人も気軽に行きやすくなります。

二次会の開始時間や場所、行き方などもアナウンスするととても親切です。
例えば「二次会はこの近くの〇〇レストランで〇時からご用意しております。幹事の〇〇が案内しますので、参加される方はお忘れ物がないか確認の上ご移動ください。」などとアナウンスすると良いでしょう。

送別会での締めの挨拶の例文を解説!

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締めの挨拶についてポイントを紹介しましたが、実際にどんなことを話すべきか悩みますよね。
またその場のノリで話そうと思っていると、恥をかいてしまうこともあるでしょう。

そこでここでは場面に合わせて例文を紹介します。
送別会だからといって過度にくだけた振る舞いをしてしまうと、失礼な印象を与えてしまう可能性もあります。
例文を取り入れ、礼儀をわきまえつつも楽しい雰囲気を作れるようにしましょう。

ただ、例文をそのまま話すとただの社交辞令のように聞こえがちなので注意してください。

定年退職の場合

皆様、本日の宴も大変盛り上がっていますが、ここで少しお時間を頂戴いたします。
〇〇さん、本日まで大変お世話になりました。
お力添えいただき、心から感謝申し上げます。
本日、〇〇さんの退職の日を皆様と共に祝福できることを大変光栄に思います。

〇〇さんのこれまでのご功績に心から敬意を込めて、〇〇さんとご出席の皆様の幸運を祈り、三本締めを行います。皆様、ご起立をお願いいたします。

それでは〇〇さんの新しいスタートに、お手を拝借…(三本締め)

前向きな言葉と共に、これまでの感謝と貢献に対する敬意を言葉で表現することが大切です。
またダラダラと話すのはNGですが、定年退職される方の人柄やエピソードを少し盛り込むことでより感動が生まれます。

定年退職者の送別会の場合、締めの挨拶をする人にとって基本目上の人にあたると思います。
よって目上の人に対して「お疲れさまでした」と言うのは失礼に当たるため、「お世話になりました」と言うようにしましょう。

もしくは、「ご定年おめでとうございます」や「定年退職のお祝い申し上げます」でも良いでしょう。
お世話になった人だからこそ、失礼のないように気を付けてください。

転職や中途退職の場合

宴もたけなわですが、そろそろお開きの時間が近づいてまいりました。
ここで少しお時間をいただきます。
〇〇さん、〇年間大変お世話になりました。

〇〇さんの熱意は私たちに多くのことを教えてくれました。
新たな職場での活躍も心からお祈りしています。
それでは、〇〇さんの健康と新しいステージでの成功を祈って三本締めを行います。皆様、ご起立をお願いいたします。
それでは、お手を拝借…(三本締め)

転職や中途退職者が自身と同僚の場合は、カジュアルに堅苦しくない挨拶にすると良いでしょう。
そして、新しい職場での活躍を願う言葉は必ず入れる
ようにしてください。
ただ介護などの家庭の事情で退職をする場合は、今後の活躍を願うような言葉はふさわしくありません。
退職理由について分かっている時は、その事情によって失礼のないように気を付けましょう。

異動や転勤の場合

皆様、本日の宴もピークに達していますが、ここで一区切りとさせていただきます。
〇〇さん、異動おめでとうございます。
新しい部署でも、〇〇さんらしいご活躍、ご成功を心から願っています。

どうぞ健康にも気を付けてください。今後もご一緒する機会があれば、どうかよろしくお願いします。
〇〇さん、本当にありがとうございました。
それでは、〇〇さんの新たなステージでのご活躍と皆様の幸運を願い三本締めを行います。皆様、ご起立をお願いいたします。それでは、お手を拝借…(三本締め)

異動や転勤の場合は、今後も仕事で関わることがあります。
そのため、これからも良い関係を続けていきたいという願いを込めたメッセージ
を送りましょう。
こちらも会社での個人的な思い出話を付け加えると、さらに心温まる挨拶となります。

結婚退職(寿退社)の場合

皆様、今夜はとても楽しい時間を過ごしましたが、ここで締めの挨拶をさせていただきます。
〇〇さん、この度はご結婚おめでとうございます。

〇〇さんの退職は、私たちにとってとても寂しいことですが、新たな人生の門出を心より祝福しています。
これまでのご尽力に感謝申し上げます。素敵なご家庭を築いてください。
それでは、〇〇さんの幸せな未来と皆様の幸福を願って三本締めで締めくくりましょう。

皆様、ご起立をお願いいたします。それでは、お手を拝借…(三本締め)

寿退社の場合、結婚に対するお祝いの言葉と共に退職に対する寂しさを言葉にすると良いでしょう。
形式ばった挨拶よりも、退職する方への感謝や祝福の気持ちを伝えることが大切です。

まとめ

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今回は、送別会で締めの挨拶をする際のポイントを紹介しました。

一本締め、三本締めについても分かりましたか?
送る側にとっては毎年のイベントかもしれませんが、送られる側は特別な1日で、これまで過ごした仲間との別れでもあります。
締めの挨拶、そして一本締めや三本締めの一体感はその場にいる人の心に残ることでしょう。

締めの挨拶を任されたあなたは不安で緊張しているかもしれませんが、きっと良い送別会になります。
失敗を恐れるよりも、感謝の気持ちを伝えようということを考えて話すと良いかもしれません。

また送別会の会場選びのポイントなど、計画から当日までの流れをまとめた記事もあるためこちらもぜひ参考にしてみてください。
送別会を成功させるための計画の流れ完全ガイド

締めの挨拶の例文に個人的な思い出を付け加えて、ぜひ送別会を成功させてくださいね。

 

また、送別会に関するブログもぜひご覧ください。

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サイト監修者

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⼩⽥ 克⽂

株式会社Plus One代表取締役・MICE&パーティーアドバイザー

《略歴》

⼭⼝県生まれ。 福岡の中村学園⼤学を卒業後に保育士や一部上場会社のグループ会社営業を経験して、ブライダル最⼤⼿の株式会社 Plan・Do・Seeに8年勤務。 福岡のリゾートホテルに4年、東京本社に2年、京都の会場に2年、法人営業の勤務をしてホテル・旅行業界・MICEのノウハウを吸収。 ⼀般宴会(同窓会・忘年会・新年会・ 送別会・歓迎会・1.5次会・結婚式二次会)MICE 案件(会議・学会パーティー・展示会・周年パーティー・インセンティブパーティー)などのセールスや現場に携わり、同社で7年トップセールスとなる。 2015年8⽉に株式会社Plus Oneを設⽴し、宴会・MICEのコンサル・セミナーをしながら、日本中のおしゃれな会場を日本中・世界中の人に紹介するため2019年9⽉に検索サイト「Speedy」をローンチ。Speedyが様々な宴会ワードで1位に表示されるノウハウを元にSEO対策ビジネスも展開中。宴会やSEOに関するBlog記事も多数作成。


著者SNS:Instagram Facebook YouTube
2021年4⽉ 東京都パーティーアドバイザー就任
2022年4⽉ 観光庁パーティーアドバイザー就任
2023年観光庁が管轄する観光促進の専門家に登録されました。
出典:観光庁ホームページ

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※2024年8月30日プロフィール更新

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