宴会は、多くの企業や団体で開催される大切なイベントです。楽しい場であると同時に、ビジネスマナーも問われる場面でもあります。
特に「席順」に関しては、上座・下座のルールを理解し、適切に配席することが求められます。
本記事では、宴会の時の席順の基本ルールや、シチュエーション別の席次マナー、さらに幹事として注意すべきポイントについて詳しく解説します。
この記事を読めば、どんな場面でも適切な席順を設定できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 席順の重要性
宴会は、ビジネスの場においても重要な社交イベントのひとつです。 席順を適切に設定することで、参加者全員が快適に過ごせるだけでなく、組織内の上下関係を尊重し、円滑なコミュニケーションを促進できます。
席順を誤ると、失礼にあたる場合もあるため、幹事はしっかりとルールを把握し、スムーズに席次を決めることが求められます。
2. 席順の基本ルール|上座・下座とは?
席順を決める際に最も重要なのが「上座(かみざ)」と「下座(しもざ)」の考え方です。基本ルールを理解して、正しく配置しましょう。
2-1. 上座とは?
上座とは、最も格式の高い席を指します。通常は会社の上司や来賓が座る場所とされており、部下や幹事が座ることは避けるべきです。
2-2. 下座とは?
下座とは、目下の人や幹事が座るべき席を指します。一般的に、幹事や若手社員は下座に座るのがマナーとされています。
3. 席順を決める際のポイント
席順を決める際には、以下のポイントを押さえておくとスムーズです。
3-1. 席順の基本的な決め方
- 上司・役職者を上座に配置する
- 幹事や若手社員は下座に座る
- 取引先や来賓がいる場合は特別に配慮する
- 入口やトイレの位置を考慮して席を決める
3-2. 席順を決めるときのNG行動
- 役職者を下座に座らせる → 失礼にあたる
- 幹事が上座に座る → マナー違反
- 特に配慮すべきゲストを下座にする → 取引先との関係が悪化する可能性
4. シチュエーション別の席順の決め方
会場は、レストラン、居酒屋、ホテルの宴会場などさまざまです。
会場ごとに適切な席順を理解しておくことで、スムーズに座席を決めることができます。
ここでは、代表的なシチュエーション別に席順の決め方を詳しく解説します。
4-1. テーブル席(レストラン・居酒屋)の場合
✅ 基本ルール
- 上座 → 出入口から最も遠い席
- 下座 → 出入口に最も近い席
📌 ポイント
- 壁側の奥の席が最も格式が高く、上司や来賓を優先する
- 通路側の席や出入口付近の席は、幹事や若手社員が座る
📝 具体例
▶ 長方形のテーブルの場合
- テーブルの奥が上座、入り口に近い側が下座
- 役職順に上座側から座る
▶ 円卓(丸テーブル)の場合
- 入口から遠い席が上座
- 社長やゲストが最も中央に近い位置
- 幹事や若手は入口付近の席
4-2. 座敷席(和室)の場合
✅ 基本ルール
- 上座 → 床の間がある場合は、その前
- 下座 → 入口に最も近い席
📌 ポイント
- 床の間がなければ、部屋の奥側を上座とする
- 出入口に近い席ほど下座の扱いになる
📝 具体例
▶ 座敷の長テーブルの場合
- 床の間に近い側を上座、入り口に近い側を下座
- 役職順に並び、幹事や若手は端や入口付近
▶ 掘りごたつ席の場合
- 入り口から遠い側が上座
- 座敷と同じく、最も奥の席に上司やゲスト
4-3. カウンター席(寿司屋・バーなど)の場合
✅ 基本ルール
- 上座 → 中央の席(一番良い席)
- 下座 → 出入口に近い端の席
📌 ポイント
- 高級店では、料理人の前の特等席が上座
- 幹事や若手は出入りしやすい端の席へ
📝 具体例
▶ 寿司屋のカウンターの場合
- 大将(職人)がいる目の前が上座
- 出入口に近い端の席が下座
▶ バーのカウンターの場合
- バーテンダーの前の中央席が上座
- 端の席に幹事や若手が座る
4-4. ホテルの宴会場(円卓・ビュッフェ)の場合
✅ 基本ルール
- 円卓 → 入口から最も遠い席が上座
- ビュッフェ形式 → メインテーブルの中央が上座
📌 ポイント
- 役職が高い人ほど、会場の中央に近い席に座る
- 幹事や若手は目立たない位置に配置
📝 具体例
▶ 円卓(丸テーブル)の場合
- 入口から遠い席が上座
- 幹事や若手は、入口付近の席
▶ ビュッフェ形式(立食)の場合
- メインテーブルに近い席が上座
- 幹事は、進行や配膳のサポートができる端の方へ
4-5. 個室(VIPルーム・会議室など)の場合
✅ 基本ルール
- 上座 → 部屋の奥・景色が良い側
- 下座 → 入口付近の席
📌 ポイント
- 部屋の奥、景色が良い席が上座とされる
- 入口に近い席が下座で、幹事が座る
📝 具体例
▶ レストランの個室の場合
- 奥の壁側の席が上座
- 出入りしやすい席に幹事や若手
▶ 会議室のような個室の場合
- 社長や役職者は奥の席
- 幹事はドア近くの席で進行を担当
4-6. 屋外(BBQ・ビアガーデンなど)の場合
✅ 基本ルール
- 上座 → 中央の目立つ席や快適な場所
- 下座 → 準備や動きやすい端の席
📌 ポイント
- 風が強い・寒い場所を下座とすることもある
- 幹事は料理を取りやすい場所や動きやすい席
📝 具体例
▶ BBQの場合
- テーブル中央の座りやすい席が上座
- 炭火を管理する人や料理係は端の席
▶ ビアガーデンの場合
- メインテーブルの奥側が上座
- 幹事や若手はドリンクを取りやすい端の席
4-7. カラオケ・ラウンジ(スナック)の場合
✅ 基本ルール
- 上座 → 中央のソファ席
- 下座 → ドア近くや店員が対応しやすい席
📌 ポイント
- ソファがある場合は、奥側が上座
- 幹事や若手は、ドア付近や注文しやすい席
📝 具体例
▶ カラオケの個室の場合
- 部屋の奥の席(ソファ中央)が上座
- 幹事はリモコンやドリンクを頼みやすい端の席
▶ ラウンジ・スナックの場合
- 奥のソファ席が上座
- 幹事は、スタッフとやり取りしやすい端の席
まとめ|どんなシチュエーションでも迷わない席順マナー!
席順を間違えると、上司やゲストに対して失礼になってしまうことがあります。幹事は、会場のレイアウトを事前に確認し、適切な席順を決めることが大切です。
🔹 基本ルール
- 上座は「入口から遠い」「奥」「景色が良い」席
- 下座は「入口に近い」「端」「動きやすい」席
🔹 場面別のポイント
- レストラン・居酒屋 → 出入口から遠い席が上座
- 座敷・掘りごたつ → 床の間がある場合はその前が上座
- カウンター席 → 中央の特等席が上座
- ホテル・宴会場 → 円卓の奥側が上座
- 個室・ラウンジ → 奥のソファ席が上座
どんな会場でも適切な席順を決めて、円滑な忘年会を進行しましょう!
5. 幹事が気をつけるべきポイント
幹事として、席順を決める際には以下の点に注意しましょう。
- 事前に参加者の役職を確認する
- 会場のレイアウトを把握しておく
- 席順表を作成しておくとスムーズ
- 当日、席に迷う人がいれば誘導する
6. まとめ|正しい席順でスムーズな宴会を!
宴会の席順は、単なる座席の決め方ではなく、ビジネスマナーの一環として非常に重要な役割を持っています。
- 上座・下座の基本ルールを守る
- 役職者やゲストを優先する
- 幹事は全体の流れを把握し、円滑に進行する
このようなポイントを押さえれば、宴会の席順で失敗することはありません。しっかりと準備をして、参加者全員が楽しく過ごせる忘年会を演出しましょう!
サイト監修者
⼩⽥ 克⽂
株式会社Plus One代表取締役・MICE&パーティーアドバイザー
《略歴》
⼭⼝県生まれ。 福岡の中村学園⼤学を卒業後に保育士や一部上場会社のグループ会社営業を経験して、ブライダル最⼤⼿の株式会社 Plan・Do・Seeに8年勤務。 福岡のリゾートホテルに4年、東京本社に2年、京都の会場に2年、法人営業の勤務をしてホテル・旅行業界・MICEのノウハウを吸収。 ⼀般宴会(同窓会・忘年会・新年会・ 送別会・歓迎会・1.5次会・結婚式二次会)MICE 案件(会議・学会パーティー・展示会・周年パーティー・インセンティブパーティー)などのセールスや現場に携わり、同社で7年トップセールスとなる。 2015年8⽉に株式会社Plus Oneを設⽴し、宴会・MICEのコンサル・セミナーをしながら、日本中のおしゃれな会場を日本中・世界中の人に紹介するため2019年9⽉に検索サイト「Speedy」をローンチ。Speedyが様々な宴会ワードで1位に表示されるノウハウを元にSEO対策ビジネスも展開中。宴会やSEOに関するBlog記事も多数作成。
著者SNS:Instagram Facebook YouTube
2021年4⽉ 東京都パーティーアドバイザー就任
2022年4⽉ 観光庁パーティーアドバイザー就任
2023年観光庁が管轄する観光促進の専門家に登録されました。
出典:観光庁ホームページ
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※2024年8月30日プロフィール更新
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