忘年会の司会進行でするべき仕事は?押さえたいポイント

公開日:2024.4.14 / 更新日:2024.4.28

忘年会の司会進行係に任命された方に向けて、事前準備や当日の手順、ポイントなどをご紹介する記事です。

忘年会の司会進行の手順は以下の通りです。

  1. 開会宣言:司会者
  2. 開会の挨拶:最も立場の高い人
  3. 乾杯:3番目に立場の高い人
  4. 食事・歓談
  5. 余興
  6. 食事・歓談
  7. 中締めの挨拶:2番目に立場の高い人
  8. 閉会宣言:司会者

今回の記事では、忘年会の司会進行係の仕事や成功のためのポイントをまとめて解説します。

参考にしていただければみなさんに喜んでもらえる忘年会を開催でき、会社での評価も上がるかもしれません。

忘年会での司会進行係の役割

忘年会の司会

まずは忘年会での司会進行係の役割について確認しておきましょう。

【役割】

  • 忘年会をタイムスケジュール通りに進行させること
  • 時間通りに忘年会を終わらせること
  • 会場を活気づけて盛り上げること
  • 忘年会中のトラブルを避けること

司会進行係の役割を見ると、「つつがなく忘年会を終えられるようにすること」であることがわかります。

時間通りに終わらせられることももちろんですが、参加者全員が楽しかったと思えるよう気配りをするのが主な役割です。

いわば司会進行係は、忘年会を作り上げるための係とも言えるでしょう。

忘年会当日までに準備しておくこと

忘年会の案内状を書いている様子

忘年会の司会進行係に任命されたら、当日までにさまざまなことを準備しなければなりません。

準備しておくこと1:会場の広さや立ち位置、音響機器の有無を確認する

最初に行っておきたい準備は会場の確認です。

会場の広さや立ち位置、音響機器の有無により、必要となる声の大きさは変わります。

また椅子と座敷とでは、乾杯の仕方が変わるため会場の形式も確認しておいてください。

次に解説する台本を作る前に、まずは会場に下見に行き、どのようなところで司会進行をするのか把握することから始めましょう。

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準備しておくこと2:台本を作成する

会場の全体像を把握したら、次に台本を作ります。

タイムスケジュール通りの司会進行をするには、台本を作って、あらかじめ忘年会の進行をイメージすることが大切です。

開会の挨拶から乾杯の音頭、歓談や余興に移るときのセリフなどを考えて、台本に記しておきましょう。

もし手締めを行うなら、締め方についても確認しなければなりません。

閉会までスムーズに進行できるよう、シミュレーションをしながら台本を作成します。

準備しておくこと3:登壇者の役職・名前の確認

登壇者がいる場合は、役職と名前を確認して間違えないように細心の注意を払ってください。

役職名や名前を間違えるのは失礼にあたり、場の空気が冷えてしまうこともあります。

難しい読みの名前であればふりがなをふっておき、役職名も事前に間違えのないように確認しましょう。

また忘年会での挨拶の依頼も、司会進行役の仕事であることが少なくありません。

挨拶には開会時の挨拶・乾杯の挨拶・締めの挨拶の3種類があります。

それぞれで挨拶の依頼が必要であるため、余裕を持って依頼します。

役職ごとに行う挨拶が決まっているので、依頼する相手を間違えないことも大切です。

【挨拶ごとに依頼する役職】

  • 開会の挨拶:最も役職が上の人
  • 締めの挨拶:2番目に役職が上の人
  • 乾杯の挨拶:3番目に役職が上の人

依頼する相手を間違えることも失礼となってしまうため、上記のルールに従って依頼し、名前と役職名を正確に把握してください。

準備しておくこと4:運営メンバーとの打ち合わせ

他の運営メンバーとの打ち合わせも忘れてはいけない準備のひとつです。

忘年会では司会進行役だけでなく、幹事やその他の準備を担当する人もいるはず。

当日のタイムスケジュールや進行について、事前に打ち合わせをして確認しておきましょう。

注意点などの情報共有も欠かせません。

忘年会をスムーズに進行するには、他のメンバーと打ち合わせをして、協力体制を築くことも大きなポイントです。

忘年会の司会進行の手順

忘年会の司会の様子

それでは続いて、忘年会の司会進行の手順について見ていきましょう。

初めて司会進行に任命された人は、どのように進めてよいかわからないのではないでしょうか。

おおまかな流れと話すべき内容を把握して、台本を作成すれば効率的です。

開会宣言:司会者

忘年会が始まって最初のスピーチは、司会者が行う開会宣言です。

話し方の例もご紹介しますので、参考にしながら台本を作ってみてください。


「本日は◯◯◯社の忘年会にお集まりいただきましてありがとうございます。

司会を務めますのは◯◯◯です。

よろしくお願いいたします。

それでは大変長らくお待たせいたしました。

これより◯◯◯社、◯年度の忘年会を開会いたします!」


開会宣言は一旦会場を落ち着かせてから、その後、明るい雰囲気を作り出すことがポイントです。

大きな声で、明るく、元気よく開会を宣言しましょう。

開会の挨拶:最も立場の高い人

開会宣言の後には、参加者の中で最も立場の高い人による開会の挨拶をします。

開会の挨拶へと移る際の話し方の例も見てみましょう。


「はじめに、◯◯社長よりご挨拶をいただきます。

◯◯社長、よろしくお願いいたします。」


社内だけで開催するなら「社長」のみで構いません。

しかし社外の人も招待する忘年会では、肩書を「代表取締役社長」にします。

挨拶が終わった後は、挨拶をしてくださった人へのお礼の一言も忘れないようにしてください。

乾杯:3番目に立場の高い人

開会の挨拶が終わったら、続いては乾杯の挨拶へと続きます。

乾杯の挨拶は参加者の中で、3番目に立場の高い人が行うのが慣例です。


「続きまして、◯◯部長より乾杯の音頭をお願いしたいと思います。

グラスを手に取って、ご用意をお願いいたします。

それではよろしくお願いいたします。」


開会の挨拶と同じく、乾杯が終わったら乾杯の音頭を取ってくれた人に対する感謝の言葉も述べてください。

乾杯の挨拶の際のポイントは、参加者全員にグラスが行き渡っているか、全員がグラスを手にしているかを確認することです。

確認してから乾杯の挨拶をお願いしてください。

食事・歓談

乾杯の挨拶が終わった後は、食事と歓談の時間です。


「それではみなさま、しばしの間、ごゆっくりお食事とご歓談をお楽しみください。」


歓談の時間であることをアナウンスしたら、忘年会の司会進行は一旦ストップとなります。

参加者も早く食べたい気持ちがあるはずなので、できるだけ簡潔に済ませることがポイントです。

しかし寸志を受け取っている際には、食事・歓談時間の間にお礼をしなければなりません。


「本日、忘年会にご厚志をいただいておりますのでご紹介いたします。

◯◯社長、◯◯専務、◯◯常務、◯◯部長よりいただきました。

ありがとうございます。」


歓談の邪魔にならないように、あまりトーンを上げず、控えめにアナウンスするほうが良いでしょう。

余興

余興のある忘年会であれば、余興に移るアナウンスも必要となります。

目安として、食事・歓談の時間が始まった30分後くらいに余興のアナウンスをしてください。


「みなさま、お食事はいかがでしょうか?

ご歓談中ではありますが、余興として◯◯◯を行います。」


上記のように案内をした後に、余興の説明を簡単に加えます。

たとえば演し物であれば「◯◯によるパフォーマンス」「拍手や声援をお願いします」などの言葉を添えると良いでしょう。

ゲームをするのであれば、参加者全員がわかるように、ルールの説明をしなければなりません。

余興の種類に応じて話す内容を変えて、場の空気が和むように取り計らうことが大切です。

食事・歓談

余興が終わったら、再び食事・歓談の時間へと移ります。


「◯◯◯をしてくださった◯◯さん、ありがとうございました。

それでは再び、お食事と歓談の時間です。

ラストオーダーは◯時、閉会時間は◯時となっております。

それまでみなさま、存分にお楽しみください。」


食事・歓談の時間の後半では、ラストオーダーや閉会の時間をアナウンスしておくと親切です。

また余興で演し物をしてもらった場合は、参加してくれた方に対するお礼も述べておきましょう。

中締めの挨拶:2番目に立場の高い人

閉会時間より早めに帰宅したい方のために行うのが中締めの挨拶です。

参加者の中で、2番目に役職が上の人が行うのが通例。

手締めが行われることも少なくありません。


「宴もたけなわではございますが、◯◯専務より中締めの挨拶を頂戴したいと思います。

◯◯専務、よろしくお願いいたします。」


挨拶をしてくれる方には、5~10分くらい前に再度お願いをしておくとスムーズに進みます。

望遠会の司会進行役の方は、挨拶をしてもらった際にお礼を言うのが基本です。

しかし中締めの挨拶の後だけは、お礼を伝えなくても構いません。

もちろん伝えても構いませんが、食事・歓談中の挨拶だけに、必須とはされないようです。

また中締めの方法は地域や社風により変わりますので、事前に上司に確認を取っておくことをおすすめします。

閉会宣言:司会者

閉会時間になったら、忘年会の司会進行役による閉会宣言が行われます。


「本日はご参加いただきましてありがとうございました。

名残惜しくはありますが、◯◯◯社、◯年度忘年会のお開きの時間となりました。

一旦お開きとさせていただきます。

なおこの後、二次会を予定しております。

場所は◯◯◯ですので、お時間がある方はぜひご参加ください。

お帰りの方はお忘れ物がないかご確認の上、お気をつけてお帰りください。

今年1年、お疲れ様でした!」


忘年会ですから、最後に参加者の今年1年の働きをねぎらう言葉を加えましょう。

また二次会がある場合は、二次会開催の時間や場所をアナウンスしておくと、参加者が戸惑うことを避けられます。

忘年会に参加してもらった感謝の気持ちも、忘れずに伝えるようにしてください。

台本のダウンロードはこちら

忘年会の司会進行で押さえておきたいポイント

忘年会の司会で使うマイクの様子

忘年会の司会進行をつつがなく進めるには、押さえておきたいポイントがあります。

次の4つのポイントを押さえた上で、忘年会を成功へと導いてください。

ポイント1:スケジュール通りに進行させる

まず重要なことは、ケジュール通りに進行させることです。

会場の予約時間は決まっていますし、参加者の帰宅の予定もあります。

トラブルによって時間の余裕がなくなってしまうこともあるでしょうが、スケジュールを把握しておけば調節できます。

時間が切迫しないように、とりあえずスケジュール通りに進行させることを重視しましょう。

ポイント2:明るく元気にふるまう

明るく元気にふるまうことも大切なポイントです。

忘年会は1年の労をねぎらう会。

参加者全員が1年間の疲れを忘れて楽しめるよう、明るい雰囲気を作り出して盛り上げる工夫が必要となります。

忘年会司会進行係自身が、「楽しもう」という気持ちを持つと、自然と明るい雰囲気になるはずです。

ポイント3:説明はわかりやすく簡潔に

司会進行では説明をする場面もありますが、説明はわかりやすく簡潔にしてください。

たとえば開会の挨拶や余興の説明などです。

あまりに説明が長すぎると、参加者が退屈してしまったり、気分が盛り下がったりしてしまうこともあります。

短い言葉でわかりやすく伝えることを意識しましょう。

ポイント4:笑いをとろうとしすぎない

盛り上げようとして、笑いをとろうとしすぎないこともポイントのひとつです。

「司会進行係として忘年会を盛り上げたい!」と考えると、どうしても笑いをとろうとしすぎる方もいるもの。

しかしあまりにやりすぎると、悪目立ちしたり、場の空気を乱してしまったりすることにも繋がりかねません。

開会の挨拶などの要所で、少しユーモアを加えるくらいがちょうど良いでしょう。

忘年会の司会で緊張しすぎないためのコツ

忘年会で司会するマイク

忘年会の司会進行をするとなると、やはり緊張してしまうもの。

特に人前で話すのが苦手な方にとっては、緊張しすぎてしまうこともあるのではないでしょうか。

もし緊張しすぎてうまく話せなさそうなときは、次の4つのコツを意識的に実践してみてください。

コツ1:深呼吸してからゆっくりと話す

まずは深呼吸をしてから、ゆっくりと話すことがコツです。

深呼吸にはストレスを緩和し、気持ちをリラックスさせる効果があります[1]。

特に吸う呼吸よりも吐く呼吸の時間を長くするとリラックスできるので[1]、緊張感も和らぐでしょう。

忘年会が始まる直前、どうしても緊張してしまう方は、深呼吸をしてからゆっくりと話すことを心がけてください。

[1]

参照:JSTAGE:(PDF)深呼吸によるストレス緩和効果

コツ2:マイクを両手で持って話す

マイクを両手で持って話すことも、緊張感を和らげるためのひとつの方法です。

緊張するとどうしても手が震えてしまうことがあり、片手でマイクを持つと震えが目立ってしまいます。

震えていることが知られるかもしれないと思うと、さらに緊張してしまうのではないでしょうか?

しかし両手でマイクを持てば。手の震えは目立ちません。

自分が緊張していることが知られないというだけでも、緊張感が収まる方もいるはずです。

マイクを持つときは「両手で」を意識してみましょう。

コツ3:「緊張してもいい」と思う

忘年会の司会進行をする際には、「緊張してもいい」と肯定することも大切です。

緊張すると「周りから変だと思われているのでは…」と、ネガティブな思考に陥ることがあります。

しかし人は誰しも緊張するものです。

むしろ緊張しているのは、真剣に「忘年会の司会進行係」としての務めを果たそうとしている証拠でもあります。

自分自身に「緊張してもいい」と許すことで、不思議と緊張感が和らぐことは少なくありません。

コツ4:事前にしっかりと練習しておく

失敗が不安で緊張してしまう方は、事前にしっかりと練習をしておきましょう。

「うまくこなせるか」と考えると、どうしても緊張してしまうもの。

しかし当日に向けて、何回も何回も練習を重ねて、セリフを暗記できるほどになればあまり緊張しません。

忘年会を一緒に楽しめないのは残念なことです。

練習を重ねて心に余裕を持てるようになれば、緊張もせず、忘年会も楽しめるでしょう。

忘年会の司会進行は事前の準備と練習が大切

この記事を読んでいただくことで、忘年会の司会進行係の役割や成功のためのポイントがご理解いただけたと思います。

忘年会の司会進行係には準備を含め、多くのしておかなければならないことがあります。

当日の会を盛り上げるよう取り計らうことも必要です。

しかし事前の準備と練習によって、忘年会を成功させられれば大きな達成感が得られるでしょう。

当サイトでは忘年会の司会進行係の方にとって役立つ情報を多数掲載しています。

挨拶の例文もご紹介していますので、話す内容にお困りの方はぜひ参考にしてください。

また、忘年会のコラムもございますので、ご覧ください。

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サイト監修者

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⼩⽥ 克⽂

株式会社Plus One代表取締役・MICE&パーティーアドバイザー

《略歴》

⼭⼝県生まれ。 福岡の中村学園⼤学を卒業後に保育士や一部上場会社のグループ会社営業を経験して、ブライダル最⼤⼿の株式会社 Plan・Do・Seeに8年勤務。 福岡のリゾートホテルに4年、東京本社に2年、京都の会場に2年、法人営業の勤務をしてホテル・旅行業界・MICEのノウハウを吸収。 ⼀般宴会(同窓会・忘年会・新年会・ 送別会・歓迎会・1.5次会・結婚式二次会)MICE 案件(会議・学会パーティー・展示会・周年パーティー・インセンティブパーティー)などのセールスや現場に携わり、同社で7年トップセールスとなる。 2015年8⽉に株式会社Plus Oneを設⽴し、宴会・MICEのコンサル・セミナーをしながら、日本中のおしゃれな会場を日本中・世界中の人に紹介するため2019年9⽉に検索サイト「Speedy」をローンチ。Speedyが様々な宴会ワードで1位に表示されるノウハウを元にSEO対策ビジネスも展開中。宴会やSEOに関するBlog記事も多数作成。


2021年4⽉ 東京都パーティーアドバイザー就任
2022年4⽉ 観光庁パーティーアドバイザー就任
2023年観光庁が管轄する観光促進の専門家に登録されました。
出典:観光庁ホームページ

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